GNURadioの量子ファームウェア拡張の概要:SDR連携編
前回の「GNURadioの量子ファームウェア拡張の概要:ブロック解説編」の続きとなります。具体的な内容としては、前回の最後に解説した1Qubitの操作をSDRを使って行う場合の例となります。
フローチャートとしては、さほど違いがあるわけではありません。しかし、実際にこれを使う状況は「本物の量子コンピューター(量子ビット)を操作するとき」であるため、GNURadio(PC)に接続する機器が重要となってきます。
実際の量子ビットの場合の電波的な特性としては、
- 周波数
- 5G-20GHz
- 帯域
- 数百~1GHz
- 照射時間
- 数百ナノ秒~数十マイクロ秒
となります。
「周波数」と「帯域」は、数万円で買えるSDRではかなり厳しいところです。このあたりをクリアするためには、いろいろな機器との連携が必要で、そのあたりを用意したり、作りこんだりする必要があります。ただ、ある程度お金があれば、解決することは可能な部分です。
キモは「照射時間」です。ナノ秒やマイクロ秒単位でのコントロールが必要なため、USB-PC経由で操作していては処理が間に合いません。そこで、Quantum Coprocessorブロックをハードウェア化、すなわち、FPGA化して、SDR上に載っているFPGA上でQuantum Coprocessorブロックを処理することが必須となります。ここが、GNURadioには無い機能となります。そのため、このあたりをどう対応するか?がキモとなります。(商用の同様なソフトウェアであるMATLABなどではブロックなどをFPGAに変換する機能があります。)
現在の未踏ターゲット事業としては、次期の機能として提案していくことになる部分です。
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[…] 前回の「GNURadioの量子ファームウェア拡張の概要:SDR連携編」の続きとなります。具体的な内容としては、2Qubit以上を扱うための方法の解説となります。 […]